堀川の真実(8月11日)

 京都市立堀川高校は、独自改革を進めた結果、公立大学への合格者が6人から106人へと大幅に増加した。「堀川の奇跡」と言われている。その要因を調査してきた。
 堀川高校は、「特別なことはしていない。教員も入れ替えてはいない。ただ現有教員がよく話し合い、生徒の探究心を引き出しただけだ」という。しかし、生徒の「知りたい」という小さな灯を、探求学科を創設して探究心という「大きな意欲」に変えてしまったところが、成功の秘密のようだ。学究の王道である。
 かねてより私は、人間の『内発力』が人生を主体的に生きる上で最も重要だと考えてきた。それは教育において欠かしてはならない視点だ。いかにして、内面から出てくる意欲を引き出すか、これが教育の基本だ。しかも何によって触発されるかは、正確にいえば生徒一人一人異なる。その処方箋を描くのが教員であり、処方箋に基づいた生徒との共同歩調の中で、教育の成果が表れてくる。
 横浜の公教育も、「意欲」という人間の原点に立った改革が必要だろう。進度に個人差はあっても、前進する限り人間は希望を捨てない。希望ある限り人間精神は崩壊しない。